2023年07月15日(土)第2回講座「山と生きる」

今回は講師に藤澤あやさんをお招きし、『山と生きる』をテーマに御内町の森林でフィールドワークを実施しました。


パートナーの祐作さんの地元である豊田市足助地区御内町に子育てを機に移住し、 地域に根差しながら #Gonzoretrail#sunlitearth の活動をされている藤澤あやさん。豊田森林組合にお勤めで、生まれた時からお祖父様と共に御内の山に親しみ、森林と共に暮らしてきた祐作さんと、ご夫妻で森歩きのご案内をいただきました。

旧御内小学校である「鼎館」に集合し、簡単な自己紹介の後、山道に入る前に御内の山の特徴をお聞きします。

講師の藤澤祐作さん。生まれ育った環境としての山と、森林組合で仕事として見る山、両方の視点からお話くださいました。

観光地の登山道と違い、藤澤さん達が手を入れてきた針葉樹の林道は林道を保護するように間伐材を配置しながら間伐が進められており、途中の木陰を流れる小川沿いの苔地帯が守られていたり、斜面ごとに植林された針葉樹林、雑木林と変化する景色と踏みしめる地面の感触、匂いの違いを感じながら進みます。キノコなど多種多様な植生も見られました。

静寂の中で苔が繁茂する日本の森林の原風景あったればこそ、宮崎駿作品が生まれるのだろうなと感じます。

今回、藤澤さんに見せていただきたかったのは、炭焼きなどの山仕事の痕跡と、かつての生活道路など、昭和中期まで続いた山のくらしの様子です。

写真左は炭焼きの跡です。木を伐採する現場で石を組み、土を盛って炭を焼きました。伐採は場所を移動して行われるので、炭焼き窯も、山のあちこちに存在しました。

また、炭焼きは一升瓶を傍らに夜通しの男性の仕事で、女性はそれを一度に大量に担いで町まで売りに行っていたこと、町のエネルギーは山から供給されていたことなど、お話しくださいました。

赤道の5叉路。勿論、舗装はされてません。かつての生活道路で、「役所道」や「通学路」などがありました。

約2時間の山歩きのクライマックスは、神越川渡りです。木陰とはいえ猛暑のこの日、おのおのジャンプしたり、素足になって川底を感じながら水を漕いで渡ります。みんなで協力し合って安全に渡り切りました。残念ながら?誰もドボンせず(笑)!

その先には藤澤さんご家族が丹念に手を入れたゴンゾレトレイルが広がりました。

蛇行した川に抱かれるゴンゾレトレイルのフィールドの清々しさは、うまく言葉にできないのですが、、、想いのある人の手が入ることで、安心感があるとても居心地のいい場所なのです。

心地よい風と木漏れ日の中、塾生は昼食を摂り、約1時間思い思いに静かに森に向き合う時間をもちました。

あやさんが主宰する #sunlitearth では、御内の風土に共に生きる植物と、この土地の天然水から抽出する、100%天然の精油と芳香蒸留水を製造販売しています。実際にこのフィールドで手に取るとまた受け取る感覚が違いました。

森を体感した後は、くるま座になりました。

あやさんは、移住しこれまでの暮らしと変化した日々の中で、迷いや戸惑いを感じ続けた時間と、「ここで生きる」と自ずから心が決まった後に幸福感と充実感をもちながら今を生きるに至った過程をお話くださいました。


また、祐作さんは代々伝わるお宮さんのお祭りなど、地域の習俗のお話も聞かせてくださいました。

藤澤さんご夫妻のお話を、塾生は自分の人生に照らしながらお聞きしました。

感想では、自分の考えに理解を得られないときに孤独を感じたり、新しい場所に移った時に孤独を感じたりするときに、入って行くコミュニティがめんめんと受け継いできた歴史や文化の中に入らせていただくという気持ちを持つこと、受け取るだけでなく、自ら動いてコミュニティの役に立ち、居場所を作っていくことの大切さについて考えさせられた、などの発言がありました。 

思想と実践と両輪を回しながら生きる藤澤さんご夫妻のパートナーシップにも、学ばせてもらう時間でした。

藤澤さんご夫妻には、貴重なご経験と知識とをお話しくださり、心から感謝申し上げます。

塾生スタッフとも、今後も是非、藤澤さんご夫妻やゴンゾレトレイルや御内という地域と、繋がりをもっていただけたらと思います。