第3回講座「農山村の祈り・まつり/現代社会を知る」1日目 講座報告
2025年9月20日(土)・21日(日) 第3回講座「農山村の祈り・まつり/現代社会を知る」を実施しました。
10月から豊田市の各地域では例大祭が始まるのを前に、本講座では特別講師の渋沢寿一さんと駒宮博男さんをお迎えし、農耕を通し自然と向き合ってきた山村集落の精神性を知り、現代社会の実相や課題を俯瞰してみます。
2カ月ぶりの第3回講座、最近、同じ地区内で引っ越しをした戸田塾長の挨拶からスタート。
■渋沢寿一さんプロフィール
農学博士。1980年国際協力事業団専門家としてパラグアイ国立農業試験場に赴任。帰国後、長崎オランダ村、循環型都市「ハウステンボス」の役員として企画、建設、運営まで携わる。現在、樹木・環境ネットワーク協会 顧問、共存の森ネットワーク理事長として日本やアジア各国の環境 NGOと地域づくり、人づくりの活動を実践中。
全国の高校生100人が「森の名手・名人」や「海・川の名人」をたずねて聞き書きし、発信する「聞き書き甲子園」の事業など、森林文化の教育、啓発を行っている。明治の大実業家・渋沢栄一の曾孫にあたる。山里ひとなる塾の前身である豊森なりわい塾 実行委員長。近著に『人は自然の一部である』『森と算盤』。
■駒宮博男さんプロフィール
1954年横浜生まれ。東京大学中退。幼少よりゲーデルなど、数学基礎論について父に聞かされて育つ。学生時代は年に120日以上山中で過ごし、登山の海外遠征は10回以上。高山研究所を経て、(株)ヘルス・プログラミング設立。仕事の傍ら、意味論、認識論について本格的に研究。その後、NPO活動を開始。現在、NPO法人地球の未来、地域再生機構 、ぎふNPOセンター 理事長、地域の未来・志援センター副理事長その他。1993年より岐阜県恵那市三郷町にセルフビルドのドームハウスを構え、食の自給を目指す。著書に『地域をデザインする~フラードームの窓から見えた持続可能な社会』。
1日目は、渋沢さん×駒宮さん×戸田塾長の鼎談からスタート。駒宮さんはオンラインで参加、お三方が昨今、気になっているトピックスについて自由に語っていただきました。
―パソコンの普及、ゼロイチの思考、コスパが価値判断基準になることの危うさ。
合意形成できる自治の規模は?日本は合併が進んだ地域社会だが、人口の多い国は基礎自治体の人口は少ない傾向にある。地域での共感や合意のスケールと言う点で見直す時期なのかも。
現代は労働生産性の思考だが、江戸時代は資源生産性でリユース・リメイク・リサイクルの思考であった。鎖国の中、持続可能な社会システムがあった。
現代はお金に換算できるものしか経済学に載らない。コモン(共有資源)や自給的な農など、貨幣経済から逸脱するものをいかに創れるか―
塾生の質問も交えながら、社会に感じるもやもやを話し合いました。
渋沢さんスタッフ塾生入り混じっての賑やかにランチを囲んだ後、午後からは、渋沢さんのレクチャーです。
これからの社会を考える上でのキーワードとは。
現代のお祭りはイベント化していますが、稲作を主とする農耕や自然と向き合って暮らしてきた集落のまつりの意味は、全く違うものだったこと。人の力ではどうすることもできない旱魃や自然災害と共に生きるとは。
3万年持続した集落の話。ぎりぎりの自然環境の中で、生きるための掟、大切にしてきたことは何だったのか。私たちは何か大事なものを忘れていっていないか。
「今だけ、金だけ、自分だけ」そして自助・自己責任を迫られるような風潮の中で生きざるをえない日常で、渋沢さんのお話しは腹にぐっと迫るものがあったのではないでしょうか。
お茶休憩をはさんでくるま座となり、一日の感想共有をしました。
塾生からは
・農やまつりは身体感覚なんだと感じた。
・赤子の間引きの話をどうしても受け止めきれずにいる。
・昔はお堂など暗い場所や闇が怖かった。地域の祭りも簡素化したり無くなってきている。自治会に入らない人も増えてきている。
・3回の講座を通して「自分事にする」というテーマを感じている。自分には何ができるかと問いながらお話しを聴いた。まずは狩猟に携わっていこうと思っている。
・先人の積み重ねてきたものへの敬意を大事に、歴史から学ぶことが多いと感じた。
など感想が聞かれました。
渋沢さんは「カタチを残そうとするのではなく、想いを残していくことが大事」としめくくりました。
合宿は旭高原元気村へ移動。
それぞれのお部屋では、笑いあり、涙ありの長く深~い夜が更けていったとかいかなかったとか。
しかし明日の朝いちばんは駒宮さんのお話!
塾生たち危うし?!
2日目講座報告へつづく!


