第1回講座「自分を知る・地域を知る」2日目講座報告

2025年5月25日(日) 旭高原元気村での懇親BBQ&合宿明けの2日目の朝は、みんなでおにぎり2種&具沢山お味噌汁&ゆで卵&コーヒー・紅茶の朝食づくりからスタート。
一夜を語り明かした塾生たちのチームワークはお見事でした☆


まず最初に、午後からのフィールドワーク「地元学」へと続く渋沢寿一さんのレクチャーです。
<渋沢寿一さんプロフィール>
農学博士。1980年国際協力事業団専門家としてパラグアイ国立農業試験場に赴任。帰国後、長崎オランダ村、循環型都市「ハウステンボス」の役員として企画・建設・運営まで携わる。現在、NPO法人樹木・環境ネットワーク協会ならびにNPO法人共存の森ネットワーク理事長として日本やアジア各国の環境 NGOと地域づくり、人づくりの活動を実践している。
全国の高校生100人が「森の名手・名人」や「海・川の名人」をたずねて聞き書きし、発信する「聞き書き甲子園」の事業など、森林文化の教育、啓発を行っている。明治の大実業家・渋沢栄一の曾孫にあたる。山里ひとなる塾の前身である豊森なりわい塾実行委員長。近著に『人は自然の一部である』『森と算盤』。youtubeラジオ『キツネラジオ』は毎週月曜日に配信中。


渋沢さんは
「私たちが当たり前に生きている現代の価値観は、人類の歴史の中でほんの60年前に変化した価値観であり、森も水も食糧も生きていくための最低限のものは田舎にある。いま、日本の食料自給率は37%を切っており、東京で0%、大阪で1%。何万年も自然の恵みの範囲内でくらしてきたのが、米の値段上昇で大騒ぎになる世の中は真っ当なのかどうか考える必要があるのではないか。」
「午後から向かう4つの地域でのフィールドワーク”地元学”では、自然の循環する時間に人がどのように暮らしを合わせてきたのかが感じられるかもしれない。興味を持って集落の成り立ちや地域に入る心得を地域に触れて学び、里山の景観を読み解いてみてほしい。」
とお話されました。
塾生からは
「”正解”とは一つではなく、時に相反する価値がぶつかり合うもの。だからこそ、私たちは“何を守り、何を大切にしたいのか”という軸を、持ち続けていくことが大切なのだと学んだ。」
「今の時代は不確実で先が見えない。そんな時こそ立ち止まって自分の豊かさはどこから来ているのか振り返り、当たり前に大切にしてきたことを見つめ直すのが重要だと改めて思った」
など感想が聞かれました。
午後からは小原地区市場町(地域仲介人:綾部卓さん)、稲武地区大野瀬町(同:大山泰介・眞記子ご夫妻)、旭地区東萩平町(同:安藤征夫さん)、下山地区羽布町(同:木下貴晴さん)の4地域へ4グループに分かれ、フィールドワークへ向かいました。
各地域では地域仲介人のみなさんや住民のみなさんにご案内をいただき、それぞれの地域で大切にしている寺社や、地域のお年寄りの庭先にお邪魔したりしながら、集落の景色を形作ってきたくらしのお話しを伺いました。




集落の景色は、めんめんと受け継がれてきた地域のくらしそのもの。
各フィールドワークの感想は次回のオンラインシェア会で共有されます。
初回からみっちり濃い2日間、お楽しみ様でした!
心に残ったものを温めつつ、次回は7月第2回講座「山と生きる」です!